2022年度共同研究プロジェクト 津守貴之
採択課題名
機能低集積地域の持続性に関する日台比較研究
メンバー一覧(氏名、所属)
津守 貴之 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
北川 博史 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
滕鑑 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
西田 陽介 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
福重 さと子 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
土岐 将仁 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
佐藤 淳平 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
天王寺谷 達将 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
田代 滉貴 | 岡山大学・社会文化科学学域 |
駄田井 久 | 岡山大学・環境生命科学学域 |
蔡錫勳 | 台湾淡江大学・全球政治経済学系 |
胡慶山 | 台湾淡江大学・全球政治経済学系 |
小山 直則 | 台湾淡江大学・全球政治経済学系 |
徐浤馨 | 台湾淡江大学・全球政治経済学系 |
研究の概要
本研究の目的は、日本と台湾の機能低集積地域を調査研究することによって、社会の様々な機能を低下させつつある地域の持続性の課題あるいは条件を整理することにある。今年度は農業およびその関連産業に焦点を当てて調査研究を行う。具体的には、①日本と台湾の農産物輸出とその条件および課題をマーケティング、生産、ロジスティクスの3つの面から調査研究する、②日台間での農業関連の産業連関を分析する、③農産物輸出が農業と農村社会の持続性にもたらす影響と可能性を調査研究する、④農業活性化を起点とする産業連関再構築の課題と可能性を分析し、グローバル化が進み、インターローカル化が一般化している状況のもとでのフラグメンテーションとは異なる新たな産業集積パターンを特定する、の4点である。なおこれらの調査研究・分析を経済学、経営学、会計学、法学、政治学、歴史学、地理学、農業経済学等、多様な分野からのアプローチで進める。
研究実施状況
今年度はJST「共創の場形成支援プログラム」の活動と連動させて研究を進めるとともに、映像を使った表現方法開発の専門家であり文明動態学研究所の協力教員でもある教育学研究科の才士真司先生、伊藤駿先生が率いるチームと連携した調査研究を進めた(研究会やシンポジウムの開催については、下記研究成果の概要に記載)。
研究成果の概要
①研究会の実施:文明動態学研究所マンスリー研究セミナーと合同で、2022年11月16日に駄田井 久先生(岡山大学グローバル人材育成院・環境生命自然科学学域准教授)が「ぶどう輸出の現状と消費者の評価-台湾のアンケート調査から-」というタイトルで台湾淡江大学日本政経研究所メンバーともオンラインで接続して研究会を実施した。
②シンポジウムの実施:文明動態学研究所、JST「共創の場形成支援プログラム:岡山大学を代表機関とするダイバーシティ農業イノベーション共創拠点」、地域農林経済学会中国支部の共催で昨年度に引き続き第2回瀬戸内研究シンポジウムを「定着型産業の育成と地域社会の持続性の課題-農業を事例として-」というタイトルで実施した。このシンポジウムでは瀬戸内研究会の構成員である駄田井久先生に「農業を活用した地域活性化の可能性-交流人口の増加に向けて-」、岡山大学環境生命科学学域の本田恭子先生に「企業との連携によるコミュニティ・エネルギーの形成-鳥取県内の小水力発電を事例に-」というタイトルで講演を行ってもらい、パネリストとして岡山県庁の農林水産部職員(宮本さん、永井さん、松村さん)、非農家による農家支援を組織しているNPO法人「らんたん」の広瀬代表、台湾淡江大学日本政経研究所の徐浤馨先生、岡山大学社会文化学域の北川博史先生等が質問・コメントした。
➂映像を使った新たな研究成果作成・発信の試みの開始:前述した才士先生、伊藤先生とともに、シンポジウムの撮影・映像編集に加えて、「共創の場形成支援プログラム」の活動の一部として行っている共創拠点メンバーによる桃栽培の活動を撮影してもらい、共同で映像を編集し成果物を作った。これについては次年度も継続して撮影・編集をすることで1年間を通した桃の栽培活動を1つの軸とした文明動態学研究所瀬戸内研究会および「共創の場形成支援プログラム」の活動記録として完成させる予定である。