『古代マヤ文明の基層形成と発展におけるヒトの移動に関するバイオアーキオロジーの研究』ニュースレター Vol.1
文明動態学研究所の鈴木が研究代表を務める調査プロジェクト『古代マヤ文明の基層形成と発展におけるヒトの移動に関するバイオアーキオロジーの研究』(日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)24H00102)が動き始めています。
同プロジェクトでは今年4月からグアテマラ共和国の南部エスクイントラ県エル・レマンソ遺跡の発掘を進めていますが、8月には鈴木と、岡山大学理学部の山下勝行氏、本研究所客員研究員でもある(台湾)中央研究院地球科学研究所の飯塚義之氏が、グアテマラを訪問し夏の調査を行いました。
エル・レマンソ遺跡 (V. Mendoza)
埋葬発掘の様子
山下氏、飯塚氏は本研究が舞台とするグアテマラ南海岸地方の詳細な同位体情報を取得するため、特に河川を中心にフィールドワークを実施しており、鈴木は今回新たに発掘された古人骨群の清掃、修復、巨視鑑定を行なっています。
ドローンで撮影した調査地グアテマラ南海岸地方の一遠景
河川でのフィールドワークの様子
うつ伏せで顔だけ上げられた状態で発見された若い女性の埋葬(非常に珍しい姿勢と言えます)
人骨鑑定の様子
山下氏、飯塚氏は文明動態学研究所の協定校、グアテマラ・デルバジェ大学を訪問し、考古学人類学研究センターで現地の学生、教職員を対象に、講演、ワークショップなども行っています。
山下氏の講演の様子
飯塚氏によるワークショップの様子
文理の壁を超えてグアテマラ、米国、日本の研究者が集う本国際共同研究は、現地でメディアから取材を受けるほどに注目を集めています。今後も本ウェブサイトで成果を発信していく予定ですので、ご期待いただければ幸いです。
現地メディアによる取材の様子