プロジェクト

共同研究プロジェクト 南 健太郎

採択課題名

ミュオン完全非破壊成分分析による日本最古の墨書文字の実態解明

メンバー一覧(氏名、所属)

南 健太郎岡山大学・埋蔵文化財調査研究センター
三宅 康博高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
下村 浩一郎高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
反保 元伸高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
竹下 聡史高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
鈴木 茂之岡山大学・自然科学学域
森 貴教新潟大学・研究推進機構超域学術院

研究の概要

“日本列島における漢字、墨書の起源を「ミュオン完全非破壊分析」によって探求する”。これが本研究の目指すところです。
これまで日本列島における文字使用を裏付ける確実な資料は、古墳時代(5世紀ごろ)のものでした。しかし、近年それを200年以上さかのぼる弥生時代の土器や石製品に、墨で書かれたような、漢字のような形をした、黒色付着物が確認されました。これが墨書された漢字であれば、東アジアにおける漢帝国を中心とした漢字文化・墨使用の拡がり、弥生時代における文字使用や識字層の存在を裏付ける資料となります。
弥生時代の墨書漢字の存在を証明するためには、黒色付着物の実態を明らかにしなければなりません。私たちは成分分析から黒色付着物に墨の成分が含まれているのかを明らかにしていきます。ただし、考古資料の表面は様々な汚染の影響を受けています。このため信頼性の高いデータを得るためには、黒色付着物の表面ではなく、内部の分析をする必要があります。しかし貴重な資料を破壊しての分析はできません。そこで本研究では物質を透過する性能をもつ特性X線「ミュオン」によって、黒色付着物の内部をターゲットにした完全非破壊成分分析を行います。これによって黒色付着物の正体を明らかにし、弥生時代における墨書、漢字使用について検証します。

J-PARCにおけるミュオン実験