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第9回 RIDCマンスリー研究セミナーを開催します

第9回 RIDCマンスリー研究セミナー
ビザンツ帝国の聖遺物政策とアルメニアのキリスト教文化

【スピーカー】 仲田 公輔 岡山大学 社会文化科学研究科 講師

【日時】 2022年2月16日(水)12:00-13:00

【開催方法】 オンライン(ご参加いただくにはZoomのご利用が必要になります)

【概要】聖人の遺体や彼らにまつわる物品は、中世キリスト教世界では治癒をはじめとする様々な奇跡を起こす「聖遺物」として崇敬され、信仰文化の重要な一要素をなしてきた。しかし、著名な聖人の数が限られていることや、殉教地が偏在していることもあり、聖遺物の入手は容易ではなかった。初期中世最大のキリスト教勢力だったビザンツ(東ローマ)帝国は、そうした聖遺物への需要を利用し、集積した聖遺物を使って各地のキリスト教徒への影響力の拡大に役立てていた。ビザンツの聖遺物政策が特に重要な役割を果たした局面が、キリスト教を共有しながらも狭義を異にするキリスト教徒との交渉であった。とりわけキリスト論をめぐる対立が強調されるコーカサスのアルメニアとの交渉においては、ビザンツは懐柔のために様々な聖遺物の分与を行った。本発表ではそうしてアルメニアにもたらされた聖遺物が、現地でどのような反応を引き起こし、現地キリスト教文化の変容にどのような影響を与えたのかを論じたい。

【対象】 どなたでもご参加いただけます

【参加費】 無料

【主催】 岡山大学 文明動態学研究所

【申し込み先】 https://forms.gle/5Loqt88rtXLvGWwBA
(申し込み締め切り:2月15日12:00)

【問い合わせ先】 岡山大学 文明動態学研究所 ridc@okayama-u.ac.jp