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2025年度 文明動態学研究所 共同研究プロジェクト 岩淵泰

採択課題名

子育て支援のまちづくり:岡山県とアジア諸国の比較

メンバー一覧(氏名、所属)

岩淵 泰岡山大学・研究・イノベーション共創機構
濱谷 真理子岡山大学・文明動態学研究所
床尾 あかね岡山大学・研究・イノベーション共創機構
高尾 戸美岡山大学・社会文化学研究科(前期課程)
小池エバン照男東京大学・東京カレッジ

研究の概要

人口約5700人の岡山県奈義町は、令和元年の合計特殊出生率が2.95を超え、子育て支援のまちづくりの成功例として全国的に注目されている。2024年度研究は、『子育て支援のまちづくり:岡山県奈義町における協働形成に注目して』を行い、女性参画や育児政策のまちづくりを分析した。2025年度は、奈義町の地区や年代による人口流入・流出分析を行い、人口増加の寄与したまちづくりの変化を特定する研究を進める。

研究実施状況

プロジェクトリーダーの岩淵が中心となり、子どもの参画やデータ収集を行った。2025年7月8日、奈義町議会で開催され、行政と議会の双方の意見を分析、また同年10月30日は、留学生がまちづくりを視察し、2026年2月1日は、第8回「地域を変える若者の参画:先進事例の基礎分析」研究会を開催した。同年2月26日は、日本人学生と留学生が、奈義町国際交流員と文化体験を行った。奈義町では、研究と教育活動の双方を展開した。

研究成果

2026年2月1日(日)に、第8回「地域を変える若者の参画―先進事例の基礎分析―」を、子育て支援施設「なぎチャイルドホーム」にて開催した。以下は、研究発表のタイトルである。

「奈義町における子ども中心の文化を育む自然環境の役割」 東京大学 小池エバン照男
「変わる地方議会:シチズンシップ教育を手がかりに」 岡山大学 岩淵泰
「中国残留孤児の生活とその支援策について」 岡山大学大学院生 エン・テイジ
「共に文化を創る:在英インド系移民コミュニティにおける文化教育を事例として」 岡山大学 濱谷真理子

小池は、奈義町では子育て支援において自然の役割が重視されており、子どもが自然の中で受ける感動や喜びが大人の暮らしにも影響している点を指摘した。岩淵は、地域や行政だけでなく、議会から住民参加を求める事例が増えている点を発表した。エンは、岡山県で生活する中国残留孤児の生活実態の中で、日本と中国で育まれた二つのアイデンティティの存在を分析した。また、濱谷は、英国におけるインド系コミュニティの発展から日本社会の姿を考察した。

このほか、岩淵は、ミシェル・クベルストラスブール大学名誉教授との共著で、岡山大学社会文化学研究科紀要『日本の地方議員における代表性の検討:岡山県地方議員データの分析』を発表した。本研究では、岡山県を事例として、10代と20代、そして80代以上の政治的代表性が著しく低い点を明らかにした。